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2：
真夏の午後、うだるような熱さの上海駅。
電車でも空港のように荷物検査！
プラットホームへは指定の列車が来るまで入れない。それまで、人や荷物で埋まっている待ち合い所で待機させられる。
中へ入るのを許可されると、僕らはその列車の全ての乗客と、ぞろぞろと改札を抜けて歩く。なんだか、効率の悪いシステムである。
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ホームには、めちゃめちゃに長い（ように見えた）列車がどどんとある。
僕らは硬座車両に乗り込むと、巨大な荷物を持つ人達（実際半端な荷物ではない。夜逃げのように家財道具一式を担ぎ込んだような人が何人もいる）をなんとかかき分け自分たちの指定席を見つけた。
しかし、僕らの席にはすでに他人が座っていた。
僕たちは切符をびらびらっと見せる。
座っていた人は何食わぬ顔でほいほいっと席を空けてくれたが、すぐに僕の座席のアームの部分になんの遠慮もなく、どすんと腰をかけたのだった・・。
シートは思ったよりクッションがあり安心した。（昔は硬座の名の通り、ほんとに木かプラスチックの板だったらしい）
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リュックをむりやり上の棚に押し込み、ようやく座って一息つくところだが、あまりに窮屈感がすごい．．。
僕と相方、W氏の席は隣席どうしである。
型座席はすべて、見知らぬ方と向かい合わせのボックス席。
さらに、関係ない人がどのアームにも腰を掛け席にもたれたり、床の荷物に座っている。
とにかく人の密集度が凄いし、とうぜん熱気もむんむん漂う・・。
そもそも完全指定席なのになぜ通路に溢れる人達がいるのか？
実はなんと、列車にはさらに下のランクのチケット、無座というのがあったのだ。
つまりこのたむろっている人達は、最初から席がない、無座の人達だったのである。そこら中に人が溢れているわけだ・・。
これで１８時間・・。
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しかし、過酷に見える硬座車両だが、周りを見ると誰もがそれなりにくつろいでいる。無座の人でさえ、苦痛を口にするような人は全くいない。ように見える。
どこか遠足気分といった賑やかさで、むしろ楽しそうでさえあるのだった。
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